LUNDI 6 NOVEMBRE 2000 

 

 

【裁判 ヴィランクに罪なし】

フェスティナ裁判9日目は、第1検事補佐が判定を下した。

まず、当初この裁判はヴィランクに対して行われていると書いたが、この裁判は98年にツール・ド・フランスで起こったフェスティナドーピング事件に対するもので、法律により誰がドーピング組織化の張本人かという事が裁かれている。そこで、10人の被告人があげられた。ソワニエで最初に捕まったウィリー・フォイト、監督のブリュノ・ルセル、チームドクターのエリック・レイカールト、薬局のパラニエ夫妻、フェスティナのもう1人のソワニエであるジャン・ダリボ、チーム管理者ジョエル・シャビロン、そしてチームリーダーのリシャール・ヴィランク。ヴィランクはフォイトのドーピング薬のデーターが書かれた証拠の手帳があるにも関らず、ドーピング使用を認めなかった為、ドーピング使用を誘発した共犯者であるとされ、被告人とされた。あとは、エルワン・モンテウーとトマス・ダヴィーにEPOを渡したとされるラ・フランセーズデジュのソワニエ、ジェフ・ドンと薬物の密輸入としてオンセのチームドクター、ニコラス・テラドスが判決を受ける。

まず、裁判2日目でドーピングの事実をやっと認めたヴィランクは、2年前に自白した他の選手と同様、お咎めなしの判決が下りた。しかし、ドーピングを認めたヴィランクは今後UCIから出場停止処分と罰金を受けることになるだろう。
そして、フェスティナの監督ルセルには、執行猶予18ヶ月、5万フラン(約75万)の罰金、フォイトには執行猶予14ヶ月、2万フラン(約30万)の罰金と検事より発表された。チームドクターのレイカールトは、現在ガンで体調が思わしくないので、判決は下されなかった。他の人の判決は以下の通り。

パラニエ妻(薬局);執行猶予6ヶ月
パラニエ夫(薬局);執行猶予4ヶ月
ダリボ(フェスティナのソワニエ);執行猶予8ヶ月
シャビロン(フェスティナのチーム管理者);執行猶予1年
ドン(FDJソワニエ);執行猶予1年
テラドス(オンセチームドクター);執行猶予2ヶ月

【千穂のちょっとした話】
判決が下されましたが、「フェスティナでのドーピングを組織化した張本人たちは、この裁判に出廷していない」というのが、この裁判が進むにしたがって分かってきました。しかし、とりあえずフェスティナ裁判なので、監督のルセルとこの事件の張本人のフォイトに責任があるという決断になったのでしょう。現在、イタリアでも同じようなドーピング裁判が行われており、徐々に各国ドーピングの状況がわかりつつあります。残念ながら、ドーピング組織化はフェスティナだけではなく、自転車界全体の問題。落ち着いたら、この裁判で証言したいろんな人たちの発言を発表したいと思います。


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