|
【ダンケルク4日間レース】
11日にフォンテイヌ・シュー・ピール〜サン・ブナン間の206、4キロで第4ステージが行われた。晴天に恵まれ、じりじり焼けつく暑さで、レースがスタートしたとたんに、ジャッキー・デュラン(フランス、ラ・フランセーズデジュ)がアタックをかける。いつもは一人で逃げるジャッキーだが、今日は相棒がいた。ニコ・エーコルト(ベルギー、ロト)だ。2人で仲良く逃げつづけ、一時は集団との差を10分以上離したが、集団の追い上げには勝てず、ゴール10キロ手前で吸収され、今日もスプリント勝負となった。スプリントと言えば、第1、2ステージですでに2勝を果しているヤン・キルシプー(エストニア、AG2r)。ゴール200メートル手前から加速し、勢いは衰えることなく余裕でゴールし、3勝目を手に入れた。キルシプーがスプリントし始めた時、すぐ後ろで落車が発生し、ブレイレーフェンス(ベルギー、ロト)、バルト(フランス、USポスタル)などが巻き込まれ、バルトは病院へ運ばれた。
今日1日逃げていたデュランは、4分38秒遅れでゴール。今日1日トップで走っていたので、棚からぼた餅で山岳ジャージを手にいれ、「ステージ優勝は逃しちゃったけど、今日は天気が良かったし、いい一日を過ごせたよ。逃げが成功するのは、7月くらいかな?」と、コメントした。
|
デュランの山岳ジャージ。 でも、一日限りだった。 |
12日、第5ステージはウートローからスタートし、今年のツール・ド・フランスの第1ステージのゴールになっているブローニュ・シュール・メールにゴールする170、5キロで行われた。気温はなんと29度で暑い。小さな丘が含まれたコースを周回する。ゴール40キロ手前で集団からL・ジャラベールがアタックし、弟のニコラ、地元のバッスー(フランス、USポルタル)などがこの逃げに乗り、7選手のグループができた。ゴールまでこのグループが先行し、最後の上りでルス(フランス、ジャン・ドゥラトゥール)が先頭に立ち、手を上げてゴールしたが、両横からウロー(フランス、ビッグマット)とスプリンターのブレイレーフェンス(オランダ、ロト)も同時にゴール。結果は写真判定に持ち込まれ、僅差でルスの優勝が決まった。これで、総合成績はがらっと変り、トップはキルシプーからルスヘ、2位に9秒遅れでジャラベールが入った。
第5ステージ | ||
1. | D・ルス(フランス、ジャン・ドゥラトゥール) | 4時間10分35秒 |
2. | J・ブレイレーフェンス(オランダ、ロト) | 同タイム |
3. | S・ウロー(フランス、ビッグマット) | 同タイム |
4. | L・ジャラベール(フランス、CSCワールドオンライン) | 同タイム |
5. | C・ヴァッスー(フランス、USポスタル) | 同タイム |
総合成績 | ||
1. | D・ルス(フランス、ジャン・ドゥラトゥール) | 21時間49分12秒 |
2. | L・ジャラベール(フランス、CSCワールドオンライン) | 9秒遅れ |
3. | N・ジャラベール(フランス、CSCワールドオンライン) | 21秒遅れ |
4. | J・ブレイレーフェンス(オランダ、ロト) | 28秒遅れ |
5. | S・ウロー(フランス、ビッグマット) | 30秒遅れ |
最終日の午前中は12、9キロのタイムトライアルが行われ、総合タイム9秒差で2位に迫るL・ジャラベール(フランス、CSCワールドオンライン)が優勝するのでは?と期待されていたが、ジャラベールのタイムは不発に終わった。それに反し、総合成績1位の証、ピンクジャージを着た最終走者のD・ルスが、それまでトップだったミラー(イギリス、コフィディス)を上まるタイムを打ち出し優勝し、総合トップを確実なものにした。
|
タイムトライアルに優勝し、総合トップのD・ルス |
最後の第7ステージは、サンポル・シュール・メールをスタートし、ダンケルクの8、9キロの周回コースを7周する計103、4キロのコース。海岸のすぐ横がコースになっており、この時期にしては異常な暑さで、海岸に遊びに来た人たちが水着のままレース観戦をしていた。レースは例年と同じくスプリント勝負になり、キルシプー(エストニア、AG2r)が、最終レースもちゃっかり勝利をものにし、このレース4勝目を手に入れた。午前中の表彰台で、「午後のレースは、優勝するのか?」という質問に、キルシプーは「もちろん」と答えていただけあって、レース後も「L・カペルがいたから、全く心配はなかった。このレースは、そんなに難しくなかったね」と余裕のコメント。ツールでの活躍が楽しみだ。
|
|
Top | HISAKI's | Profile | Mail
Copyright © 2001 Chiho IWASA