LUNDI 14 MAI 2001 

 

【ダンケルク4日間レース】

 11日にフォンテイヌ・シュー・ピール〜サン・ブナン間の206、4キロで第4ステージが行われた。晴天に恵まれ、じりじり焼けつく暑さで、レースがスタートしたとたんに、ジャッキー・デュラン(フランス、ラ・フランセーズデジュ)がアタックをかける。いつもは一人で逃げるジャッキーだが、今日は相棒がいた。ニコ・エーコルト(ベルギー、ロト)だ。2人で仲良く逃げつづけ、一時は集団との差を10分以上離したが、集団の追い上げには勝てず、ゴール10キロ手前で吸収され、今日もスプリント勝負となった。スプリントと言えば、第1、2ステージですでに2勝を果しているヤン・キルシプー(エストニア、AG2r)。ゴール200メートル手前から加速し、勢いは衰えることなく余裕でゴールし、3勝目を手に入れた。キルシプーがスプリントし始めた時、すぐ後ろで落車が発生し、ブレイレーフェンス(ベルギー、ロト)、バルト(フランス、USポスタル)などが巻き込まれ、バルトは病院へ運ばれた。

 今日1日逃げていたデュランは、4分38秒遅れでゴール。今日1日トップで走っていたので、棚からぼた餅で山岳ジャージを手にいれ、「ステージ優勝は逃しちゃったけど、今日は天気が良かったし、いい一日を過ごせたよ。逃げが成功するのは、7月くらいかな?」と、コメントした。
  第4ステージ  
1. J・キルシプー(エストニア、AG2r) 4時間55分14秒 
2. D・ガリ(イタリア、アレクシア) 同タイム
3. J・コエルツ(オランダ、メルキュリー) 同タイム
4. L・パグリアリーニ(ブラジル、ランプレ) 同タイム
5. L・オリヴィエ(フランス、ジャン・ドゥラトゥール) 同タイム
  総合成績  
1. J・キルシプー(エストニア、AG2r) 17時間38分17秒 
2. B・コーク(オーストラリア、メルキュリー) 23秒遅れ
3. S・オグレディー(オーストラリア、クレディアグリコル) 24秒遅れ
4. C・カペル(フランス、ビッグマット) 25秒遅れ
5. L・ジャラベール(フランス、CSC) 29秒遅れ

デュランの山岳ジャージ。
でも、一日限りだった。

 12日、第5ステージはウートローからスタートし、今年のツール・ド・フランスの第1ステージのゴールになっているブローニュ・シュール・メールにゴールする170、5キロで行われた。気温はなんと29度で暑い。小さな丘が含まれたコースを周回する。ゴール40キロ手前で集団からL・ジャラベールがアタックし、弟のニコラ、地元のバッスー(フランス、USポルタル)などがこの逃げに乗り、7選手のグループができた。ゴールまでこのグループが先行し、最後の上りでルス(フランス、ジャン・ドゥラトゥール)が先頭に立ち、手を上げてゴールしたが、両横からウロー(フランス、ビッグマット)とスプリンターのブレイレーフェンス(オランダ、ロト)も同時にゴール。結果は写真判定に持ち込まれ、僅差でルスの優勝が決まった。これで、総合成績はがらっと変り、トップはキルシプーからルスヘ、2位に9秒遅れでジャラベールが入った。

  第5ステージ  
1. D・ルス(フランス、ジャン・ドゥラトゥール) 4時間10分35秒 
2. J・ブレイレーフェンス(オランダ、ロト) 同タイム
3. S・ウロー(フランス、ビッグマット) 同タイム
4. L・ジャラベール(フランス、CSCワールドオンライン)  同タイム
5. C・ヴァッスー(フランス、USポスタル) 同タイム
  総合成績
1. D・ルス(フランス、ジャン・ドゥラトゥール) 21時間49分12秒 
2. L・ジャラベール(フランス、CSCワールドオンライン)  9秒遅れ
3. N・ジャラベール(フランス、CSCワールドオンライン) 21秒遅れ
4. J・ブレイレーフェンス(オランダ、ロト) 28秒遅れ
5. S・ウロー(フランス、ビッグマット) 30秒遅れ

 

 最終日の午前中は12、9キロのタイムトライアルが行われ、総合タイム9秒差で2位に迫るL・ジャラベール(フランス、CSCワールドオンライン)が優勝するのでは?と期待されていたが、ジャラベールのタイムは不発に終わった。それに反し、総合成績1位の証、ピンクジャージを着た最終走者のD・ルスが、それまでトップだったミラー(イギリス、コフィディス)を上まるタイムを打ち出し優勝し、総合トップを確実なものにした。

 

 

  第6ステージ(タイムトライアル)   
1. D・ルス(フランス、ジャン・ドゥラトゥール) 15分7秒 
2. D・ミラー(イギリス、コフィディス) 9秒遅れ
3. C・モロー(フランス、フェスティナ) 26秒遅れ
4. J・デュラン(フランス、ラ・フランセーズデジュ) 28秒遅れ
5. M・サンストッド(デンマーク、CSCワールドオンライン) 28秒遅れ

タイムトライアルに優勝し、総合トップのD・ルス

 最後の第7ステージは、サンポル・シュール・メールをスタートし、ダンケルクの8、9キロの周回コースを7周する計103、4キロのコース。海岸のすぐ横がコースになっており、この時期にしては異常な暑さで、海岸に遊びに来た人たちが水着のままレース観戦をしていた。レースは例年と同じくスプリント勝負になり、キルシプー(エストニア、AG2r)が、最終レースもちゃっかり勝利をものにし、このレース4勝目を手に入れた。午前中の表彰台で、「午後のレースは、優勝するのか?」という質問に、キルシプーは「もちろん」と答えていただけあって、レース後も「L・カペルがいたから、全く心配はなかった。このレースは、そんなに難しくなかったね」と余裕のコメント。ツールでの活躍が楽しみだ。


 ポイント賞のホワイトジャージを着た
キルシプー。今年のAG2rのジャージは
ブルー&ブラック。

  第7ステージ  
1. J・キルシプー(エストニア、AG2r) 2時間17分54秒 
2. D・ナゾン(フランス、ボンジュール) 同タイム
3. Z・クレメンチィック(スロバキア、タッコニカルディローラ) 同タイム
4. S・オグレディ(オーストラリア、クレディアグリコル) 同タイム
5. W・ファン・スペイブルック(ベルギー、ロト) 同タイム
  総合成績
1. D・ルス(フランス、ジャン・ドゥラトゥール) 24時間22分13秒 
2. L・ジャラベール(フランス、CSCワールドオンライン)  40秒遅れ
3. S・ウロー(フランス、ビッグマット) 1分13秒遅れ
4. C・ヴァッスー(フランス、USポスタル) 1分13秒遅れ
5. N・ジャラベール(フランス、CSCワールドオンライン) 1分16秒遅れ

 


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