JEUDI 24 MAI 2001 

 

【GPワロニー】

グランプリ・ワロニーがベルギーのナミュールで行われた。このレースに三船選手も出場。よく考えたら.このレース2年前にも観に行ったことがあり、のぼりが多く三船選手にはキツイコース。

本日もいい天気。「レオニダ〜(時計会社の名前)」と、スポンサーの車が通過すると、窓から顔を覗かせるお婆ちゃん、水やりの手を止めてホースを持ったまま歩道に出て来るおじさん、庭に犬と駆け出す子供などの姿があり、ほのぼのしたレースの雰囲気だ。それにしても、レースの運営はベルギーならではで、レース前方に白バイが何台かいて、選手が通過する5分ないし3分前に、走りながら対向車を止めている。お客を乗せたままのバスまで止められていた。時には駐車された車がコースの両側に止まっていたり、危険な個所もあった。こんな大雑把な交通整理なので、集団から一度遅れてしまうと、もうおしまい。一般車が普通に走り出して、レースどころではなくなってしまう。これまたベルギーらしい。

「このレースは例年完走する選手が少ない」と、前回観に来た時に三船選手が言っていた通り、今年も完走したのは131人中たった43人。

そんなワケで、レースに参加した選手たちの大半が練習がてらの参加だ。こんなレースだけど、先頭の選手はもちろん必死。昨年は、エッリ(イタリア、ドイツテレコム)が勝っている。今年このレースを必死に走ったのは、フェスティナとの混成チームで参加のAG2rのカスプティス。レース中盤、一人で逃げていた。しかし、地元ベルギー選手たちが見逃すわけがなく、後半つかまってしまう。そして、終始逃げグループに入っていたメルクス(ベルギー、ドモ)が、ナミュールの城塞の上りでアタックをかける。これに、ストルメルシュ(ベルギー、ブランデーレン)がピッタリつく。あと1周してゴールだ。2度目の城塞の上りで、観客の期待を一身に受けたベルギーチャンピョンのメルクスは、アタックをかける。必死で追うストルメルシュが、追いつきそうになるが、メルクスは意地で逃げ切りゴールした。

今日のレースはドモの車で父エディーも観戦。気合いの入り方が、他の選手とは違っていた。この勝利で、ツール・ド・フランスに万全の調子で挑むことは確かなものになった。


優勝したメルクスと2位のストルメルシュ
 

196キロ

 
1. A・メルクス(ベルギー、ドモ) 4時間34分
2. T・ストルメルシュ(ベルギー、ブランデーレン) 4秒遅れ
3. S・サンダーランド(オーストラリア、チームファクタ) 50秒遅れ
4. S・バゲ(ベルギー、ロト) 52秒遅れ
5. W・バンセブナント(ベルギー、メルキュリー) 1分遅れ

 

【ジロ第5ステージ】

今日は、典型的なスプリントレース。サエコチームがスプリンター、チッポリーニのために、ゴール前引くが、チッポリーニの勢いはいまいち。サエコのアシストをうまく利用したクワランタ(イタリア、アレクシア・アルミニオ)が、猛烈な勢いでスプリントを制した。クワランタといえば、ジロのスプリント勝負では欠かせない選手。これで、ジロの勝利は5勝目だ。25日付のフランスのスポーツ新聞“レキップ”には、「昨日はパンターニ、今日はチッポリーニ、“古株”はジロで不調」と出ていた。ツール・ド・フランスに選出しなくて正解?

  結果  
1. I・クワランタ(イタリア、アレクシア・アルミニオ) 5時間29分16秒
2. M・チッポリーニ(イタリア、サエコ) 同タイム
3. M・ディビアゼ(イタリア、モビルベッタ) 同タイム
4. J・ブレイレーフェンス(オランダ、ロト) 同タイム
5. Z・クレメンチック(スロバキア、タッコニ) 同タイム
133. 野寺秀徳(日本、チームコルパック) 同タイム
  総合成績   
1. D・フリーゴ(イタリア、ファッサボルトロ) 22時間50分35秒
2. A・オラーノ(スペイン、オンセ) 12秒遅れ
3. G・シモーニ(イタリア、ランプレ) 13秒遅れ
4. W・ベッリ(イタリア、ファッサボルトロ) 17秒遅れ
5. J・アズベド(ポーランド、オンセ) 19秒遅れ
  主な選手  
14. S・ガルゼッリ(イタリア、マペイ) 57秒遅れ
18. M・パンターニ(イタリア、メルカトーネウノ) 1分09秒遅れ
78. J・ウルリッヒ(ドイツ、ドイツテレコム) 10分57秒遅れ
164. 野寺秀徳(日本、チームコルパック) 31分09秒遅れ

【千穂のちょっとした話】
GPワロニーに行ったのに、三船選手とはすれ違いでスタートでもゴールでも会えませんでした。残念。今日はずっとレースを追いかけたので、すっかり真っ黒。青々したベルギーの広い大地を見ながらのレースは、久々に満喫した一日でした。ちなみに、レースを追いかけると言っても車なので、たいていレースの前方を走っています。選手は見られないのよっ。逃げが数分以上決まると、逃げグループと集団の間に入られるけど、それ以外はレースの前方か、チームサポートカーの後ろ、集団のかなり後方しか入れません。レースの展開は、もっぱら無線だけが頼りです。


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