JEUDI 7 JUIN 2001 

【第18ステージ、ジロ中止!この先どうなる?】

本日ジロ第18ステージ、今年のジロ最高峰チマコッピである標高2511mのFauniera峠を越える山岳コースだったが、急遽中止が決まった。理由は、昨日選手が泊るすべてのホテルに強制捜査に来た計200名のポリスたち。もちろん、ドーピングの家宅捜索だ。自転車界はもちろんスポーツ界でも初の大々的なドーピング抹殺行動。いきなりのこの訪問者たちに、いくつかのチームと選手はパニックしたらしいが、もちろんそれは数人のみ。大半の選手は問題なくパスした。

ただ先ほどの昼のニュースでは、すでに第8ステージで注射器が見つかっていたコトが語られ、現在パンターニの専属マッサージャーの名が上がっており、これからが大変なコトになりそうだ。パンターニは、昨日の第17ステージでトップから12分も遅れてゴール。インフルエンザで力が出ないと言う理由で、今日のレースはスタートしないと言われていた矢先の出来事だった。

とりあえず今日のレースの中止は決定し、明日以降ジロが続けられるかは今のところ不明。この件で、該当選手が少ないコトを今はただ望むのみ。今年のジロでは、エルベ(フランス、アレクシア)、フォルコニ(イタリア、メルカトーネウノ)が、EPO検出の尿検査で“陰性ではない”と発表され、すでにジロを除外されている。

【ジロ続報】

選手や監督、レース主催者たちは、長時間の話合いの結果、明日のステージをスタートするコトに決定した。
ジロは残り3日間。いろいろ問題はあるが、最後まで走りぬくようだ。

フランスから唯一出場中のチーム、ボンジュールの監督は「この一斉ドーピング家宅捜索は、良い行いだ。かつて、ドーピング検査で陽性がでたにも関わらず、ドーピングし続けている選手もいるんだ。結果的にツールのワイルドカード選択は良かったと思う。フランスには、今後活躍の期待できる若い選手がいるからね」と、この強制的なイタリアのアンチ・ドーピング体制に賛成の意見。イタリアがやっとフランスと同じアンチ・ドーピングの状況になったというのが、正直なところだろう。

日本人マッサージャーの中野氏とメカニックの永井氏の所属するファッサボルトロも家宅捜索を受けたが、「うちのチームは、薬は一切やってないです」と言うだけあり、どの選手からも見つからなかった。今、名を挙げられているチームは、イタリアの小さいチームのみ。
薬に手を染めていない選手たちにとっては、夜に突如警官が現れ、あれこれ聞かれ拘束されたご迷惑なドーピング薬物探しだけど、自転車界にとっては良い行いだったんだろう。でも、自転車ばっかりじゃなくって、同じことを他のスポーツでも、ぜひやってもらいたい。


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