|
【第18ステージ】
朝は雷がなり、雨が降っていたが、10時53分第1走者のカスパー(フランス、ラ・フランセーズデジュ)が走り始めると、空は晴れ始めた。モントルソンからサンタマンド・モンロンまでの61キロのコースは、短調で影があまりなく、選手にとっては辛いコースだ。16時、最終走者のアームストロングが、星条旗がプリントされたメットをかぶり、スタートに立つ。ボトルの水を一口のみ、いよいよ出走だ。フランスの日差しは、この時間でも昼のようだ。スタートしたアームストロングは、軽いペダリングのダンシングで、グイグイ進む。規則的なリズムを刻み、時間が経過しても、力は衰えない。それに比べ、一足早く、出走したウルリッヒは、なんだかバテ気味だ。
この暑い中、コースの両端に、何重にも重なって観ている人たちの応援を受けて、ウルリッヒとアームストロングの両者は走る。43、2キロの計時点で、ウルリッヒのタイムはそれまでトップのゴンザレスガルディアノに及ばなかった。ツールも終盤、ウルリッヒと言えども、やはり疲れがたまっているようだ。しかし、アームストロングだけは疲れ知らずだ。今日も圧倒的な走りをし、トップタイムを覆す。前半のこの地点でステージの勝利は決まったも当然!そんなアームストロングの走りだった。
前を走っていたキビレフを抜いたものの、力尽きたウルリッヒはトップタイムのゴンザレス・ガルディアノから遅れること15秒。いつものウルリッヒのキレは見られなかった。アームストロングに至っては、余裕の優勝タイムにもかかわらず、最後の力を絞ってスプリントゴール。駄目押しの力を見せつけた。
総合成績は、ベロキが3位に浮上し、上位3位は去年の表彰台と同じメンバーとなった。
第18ステージ 1.L・アームストロング(アメリカ、USポスタル) 1時間14分16秒89 2.I・ゴンザレス・ガルディアノ(スペイン、オンセ) 1分24秒遅れ 3.J・ウルリッヒ(ドイツ、ドイツテレコム) 1分39秒遅れ 4.D・ルス(フランス、ボンジュール) 2分25秒遅れ 5.M・セラノ(オンセ、スペイン) 2分25秒秒遅れ 総合成績 1.L・アームストロング(アメリカ、USポスタル) 79時間07分33秒 2.J・ウルリッヒ(ドイツ、ドイツテレコム) 6分44秒遅れ 3.J・ベロキ(スペイン、オンセ) 9分05秒遅れ 4.A・キビレフ(カザフスタン、コフィディス) 9分53秒遅れ 5.I・ゴンザレス・ガルディアノ(スペイン、オンセ) 13分28秒遅れ |
【千穂のちょっとした話】
アームストロングの強さは、もう何も言うことなし。暑さには弱いアームストロングだと思っていたのに、こんなに強いとは…。残りは2日。とにかく、無事ツール・ド・フランスが終わってくれるのを待つのみです。
Top | HISAKI's | Profile | Mail
Copyright © 2001 Chiho IWASA