DIMANCHE 14 OCTBRE 2001 

【世界選手権実況】

14日、ポルトガルのリスボンで世界選手権が行われている。世界選手権に勝つと、世界チャンピョンの印、マイヨ・アルカンシェル(虹色ジャージ)を1年間着ることが出来る。世界選手権はスポンサーチームではなく国別で戦うレースなので、自転車レースがマイナーなポルトガルのコースを各国から集まった観客たちが国旗を振りかざし、盛りあげている。残念ながら、今年も日本の国旗は見られない。

現地9時30分、フランス時間10時30分に171選手が出場した。天気は曇り、雨上がりのようで路面は濡れている。1周12、1キロを21周する計254、1キロのコース。1周が短く、上りが2つあるので、困難なコースとされている。一昨日のタイムトライアルで優勝したウルリッヒ(ドイツ)が最有力で、ベッティーニ(イタリア)、シモーニ(イタリア)、そして先週の日曜日に行われたパリ〜トゥールで、242キロ逃げ切り優勝したヴィランク(フランス)などが優勝候補として挙げられている。

出場選手リストはこちらをご覧ください⇒http://www.cyclingnews.com/results/2001/worlds01/events/rem.shtml

現在ホイ(デンマーク)が単独で先頭。集団とは1分42秒差で、残り10周に入った。集団の先頭には、ヴィランクやウルリッヒがいるが、スピードは上がっていないようだ。10周目は、時速40、694キロでホイが先頭。集団はホイから遅れること2分59秒。(14時13分現在)

9周目に入るとすぐ、集団からベッシー(フランス)がアタックした。一気に集団のスピードが上がる。先頭のホイは、さすがに辛いのか足が重そうだ。ホイと集団の差は1分12秒差に縮まり、8周目に入った。上りで、ヤクシェ(ドイツ)が加速。集団のスピードは上がる。スピードが上がって集団から遅れた選手たちは続々とリタイアし始めた。ホイの白い顔が一層蒼白に見える。ホイのうしろに、数選手が見えた。ブラー(フランス)、ヤクシェ(ドイツ)、ナルデッロ(イタリア)、バッソ(イタリア)、オサ(スペイン)が追いつき、先頭は6選手となる。ザンピエリ(スイス)、ペレスカピオ(メキシコ)が追いかけるが、集団に吸収されてしまった。先ほどまで先頭を走っていたホイは、先頭グループの後方で足を休めている。先頭グループに、各国の選手が入っているので、集団はまだ追うモードに入らない。先頭の6選手がゴールラインを通過。残り7周だ。集団とは36秒差。(14時46分現在)

先頭で逃げている6選手はなかなか好調に走っている。次世代ライダーの象徴、バッソやブラーが入っているところが、なかなかの見どころ。おっと、上りでホイが一気に減速。先頭グループから脱落し、集団から逃げた2選手にも追い抜かされてしまった。集団からは、ちょこちょこ逃げ選手が出ているもよう。その中に、セヴィーリャ(スペイン)発見!一人で集団から飛び出したようだ。さすがに、セヴィーリャのアタックは見逃せないと、ディルーカ(イタリア)、マッゾレーニ(イタリア)などが抑えに入り、ほどなくして集団に戻ってしまった。先頭5選手が6周目に入った。集団とは16秒差。集団に吸収されてしまうのは、時間の問題だ。(15時03分現在)

上りで先頭の5選手は集団に追いつかれ、レースはふり出しに戻る。デッケー(オランダ)がサングラスをあげて、アッタクした!4選手ほどがついて行く。集団の後方でヴァインシュタインが苦しんでいる。このコースでは、彼の連続優勝は無理だろう。集団から、10選手ほどが逃げ、先頭の4選手に追いついた。チミル(ベルギー)、ベロキ(スペイン)、ランフランキ(イタリア)、ブランコ(スペイン)などがいるが、フランス人はいない。フランス人が集団を引き、このグループに追いついた。ヴィランクも集団の先頭にいる。残り5周、約60キロだ。(15時20分現在)

スピードは上がっているけれど、意外と集団の人数は減っていないようだ。5周目に入ると、前半頑張っていたシャバネル(フランス)がリタイア。さらに、去年の覇者ヴァインシュタインもリタイアした。集団からディルーカ(イタリア)がアタックし、ヴィチオソ(スペイン)がついて行く。おっと!ザベル(ドイツ)がパンクだ。遅れを取り戻そうと、必死で走っている。さっきまで先頭のほうで走っていたので、かなり遅れてしまったのだろう。サポートカーの隙間をすり抜けながら、走っていく。集団では、ヴィランクが加速し始めた。ザベルなんとか集団に追いついた。先頭の2人がラインを通過。17秒遅れで、ヴィランクのいる10人弱の集団が通過。先頭から45秒遅れで集団が通過した。(15時37分現在)

先頭はディルーカとヴィチオソだが、そこにベッティーニ(イタリア)が追いついた。イタリアにとっては、またとないチャンスだ。ヴィランクが逃げグループからさらに逃げて、一人で走っている。先頭3人は残り3周に入った。ヴィランクは32秒遅れ、単独で通過。集団はドイツチームが引いて先頭から44秒遅れで通過した。(15時55分現在)

ヴィランク集団に追いつかれる。集団では、やはりウルリッヒ率いるドイツチームが牛耳っている。アルダグ(ドイツ)が先頭。この周回に入ってザベルがリタイアしてしまった。おっと!先頭3選手もついに集団に追いつかれた。この展開、ウルリッヒ有利か?しかし、カサグランデ、シモーニなどイタリア選手たちがまだ出てきていない。ヴィランクはアシストとなるフランス選手が続々リタイアしているので、ちょっと厳しいところ。きた〜、ウルリッヒがアタックだ!後ろを見ながら、加速する。後には、フィグエラス(イタリア)がピッタリつく。ロバン(フランス)も付いた。ウルリッヒ、離し切れずに加速するのを止めてしまった。今度はボーヘルト(オランダ)、そしてバルトリ(イタリア)だ。有力選手たちのアタック合戦が始まるが、瞬間的なアタックばかりだ。ロッツ(オランダ)がアタック!集団と少し差が開くが、一人で逃げ切るには厳しい。集団はまた一つとなったが、スピードが上がっているので縦に一直線だ。集団は40人ほどで、あと残り2周だ。(16時10分現在)

前半活躍したブラー(フランス)は、第2集団で通過。バッソ(イタリア)は、まだ第1集団にいる。先頭は、ルビエラ(スペイン)とファラジン(イタリア)。ファラジンがルビエラをピッタリマークしている。リタイアしたはずのザベル、集団の後方に発見!まだ走っているもよう。アエルツ(ベルギー)とデンマークの選手が先頭の2人に追いつく。集団では、またデッケーが先頭に出てきた。今度はサングラスをしたままだ。集団は先頭4選手に追いつき、今度はボーヘルト(オランダ)が加速した。しかし、成功せず。同じラボバンクチームのブルヘイエン(ベルギー)が加速!誰も追わず、独走状態だ。雨がポツポツ降り出し、レース展開が分からない。集団と3秒差でラスト周回に入った。アルカンシェルを着るのは一体誰だ!!最後まで分からない。(16時27分現在)

上りで、マタンがアタック!後続との差を広げる。マタン一人で、優勝のチャンスを狙う。後方では、サドルに座ったままウルリッヒがじわじわ近づく。こうして、マタンの逃げはあえなく失敗。誰もあえてアタックしようとはしない。このまま集団スプリントとなるのだろうか?ウルリッヒがアタックゥゥゥ!!うしろに、ヴィランクがついた。ウルリッヒ、逃げ切れずに力を抜く。と同時に、今度はシモーニ(イタリア)がアタック!!今度は誰もついていかない。シモーニ一人で逃げる、逃げる。後方から、ロバン(フランス)とポーランドの選手が来る。そして、集団ではウルリッヒが加速!ボーヘルトが加速し、チミルがついた。しかし、先頭は依然シモーニだ。この最後の上りで、スプリンターたちを引き離したいところ。ヴィランクがアタックし、ベロキがピッタリつく。後方ではアタックが何度もかかっているにもかかわらず、シモーニは単独でまだ先頭だ。集団でバルトリ(イタリア)がアタック!先頭のシモーニと同じイタリア人なのに、いいんだろうか??集団は加速するものの先頭シモーニの姿はまだ見えない。シモーニ、うしろを振りかえる。後方に集団が見えた。これはもう無理だ。シモーニを吸収したとたん、今度は待ってましたとカサグランデ(イタリア)がアタック!しかし、逃げ切れない。今度は、チミル(ベルギー)だ!!うしろにデッケーがピッタリつく。4番手には、ウルリッヒの姿が…またチミルが出てきた。ゴールまであと数キロ。ボーヘルトが右から隙をついて加速。ゴールまであと1キロ。ボーヘルト、吸収される。ゴールスプリントにもつれこんだ。デッケー先頭で、ザベルがつく。ザベルか、デッケーか?しかし、右から来たのはスペインジャージのフレイレ!!! 大きく両手を上げて、フレイレがゴールした。1999年に引き続き、2度目のアルカンシェルを手にした。(16時44分現在)

 


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